自分の商品を詳しく説明できないセールスマンから誰がものを買いたいだろうか
こんばんは。前回の「敵を知る」に引き続き、一発芸をやるうえで必要な「己を知る」の部分について、今回は説明していきます。
このタイミングで言うのもなんですが、はっきり言ってすべての人に受けるネタなんてないです。万人受けが難しいからこそ戦略がカギとなってきます。戦略を練らずに戦いに挑むことほど無謀なことはありません。
もちろん、必ず受けるネタ、というのも存在しないです。そんなのがあれば、私は今頃それを使って芸人で稼いでます。しかし、その場その場に適した最適解は必ず存在します。一発芸は才能のある人にしか出来ないものではなく、戦略を練ることで笑い・盛り上がりをつかむことができる、それを知っていただきたい訳です。
自分のことぐらいわかっていると思われるかもしれませんが、人それぞれ一発芸における持ち味は変わってきます。
同じネタでもやる人によって受けたり受けなかったり・・・そんな経験がある人もいるんじゃないでしょうか。
芸人さんでも、人によってネタの種類は全く違いますよね?それと同じで、良い配役・得意なジャンルなんかは分かれます。
言い換えれば、それぞれの人が持つスキル・特性という名の「商品」が違うので、売り込み方のアプローチを変えないといけないのです。
凄く演技力がある人なんかは、かなり高いレベルで幅広いジャンルをこなしてしまうのですが、それは演技力という名の商品を活かしているわけです。
ところが、演技力も一朝一夕で身につくものではないので、やはり自分の商品を持ち味として、戦略を練っていきましょう。
というわけで、まずは一人で芸をやらないといけないと想定して、自分のキャラクター、組織内における自分の立ち位置から、何が商品になるか考えましょう。
大きく分けて2パターンです。
ざっくり言えば、おとなしいかさわがしいか。
基本的には自分のキャラクターを活かした方向のネタを選びましょう。
おとなしい人は、小道具を使った凝ったネタとかシュールなネタ。
さわがしい人は、勢いで笑いを取ったりとにかく声を張るようなネタ。
そのあたりからチョイスすると「らしさ」がでます。最初はその方針で行きましょう。
もし自身のキャラクターが浸透している組織でネタを披露するならギャップを利用するのもありです。
普段おとなしい人があえて声を張るネタをする、等です。
意外性で笑いを取るので、ある程度演技の練習が必要ですが、使いこなせれば強いです。
ただし、あくまで己を知った上でそれを利用する、というのが重要です。
下手に普段のイメージと違うキャラクターを演じると、狂気じみた感じを演出してしまうので注意してください。
次は2人以上でネタをやる場合の、「己」について考えてみたいと思います。